ユーグレナ特有の成分「パラミロン」の効果は？

ユーグレナは栄養バランスが豊富なだけでなく、

ミドリムシにしか存在しない「パラミロン」という成分による効果も期待されています。

 

本記事では、パラミロンの持つ効果についてご紹介していきます。

 

パラミロンとは？

パラミロンは、ユーグレナ（ミドリムシともいいます）のみが持っている成分です。

 

ミドリムシが細胞内で生成する食物繊維の一種で、
ミドリムシの細胞の最大80 %程度（乾燥重量で計算）を占めるといわれています。

 

 

パラミロンの原料はブドウ糖

パラミロンという成分。

ミドリムシにしか含まれないとなると、

「サプリで食べても大丈夫なの？！」

と不安になりますよね。

 

そこでパラミロンが何でできているか調べました。

 

 

調べたところ、パラミロンの原料はブドウ糖のようです。

ブドウ糖がβ-1,3-結合という結合方式で2000個程度つながってできたのがパラミロン、といわれています。

 

 

ちなみに、野菜の食物繊維であるセルロースもブドウ糖がつながってできています。

構造は少し異なりますが、パラミロンも食物繊維の一種ということになりますね。

 

 

ユーグレナのもつパラミロンの効果

効果①：デトックス作用

ユーグレナにはパラミロンが含まれていることで、サプリとして飲むと体内の不要な物質を体外に排出するデトックス作用があると言われています。

 

その理由を見ていきます。

 

 

パラミロン表面には無数の細かい穴が

パラミロンの表面には多数の細かい穴が空いています。

この穴には、油分や水分が吸着する性質があります。

 

例えると、
炭の細かな穴に匂い成分が入るので消臭効果がある
のと同じようなイメージです。

 

パラミロンの吸着効果により、体にとって不要な中性脂肪などを体外に排出しやすくなります。

 

 

パラミロンは水に溶けにくい

パラミロンは水に溶けにくい性質があります。

 

人体の6割は水分でできています。

もしパラミロンが水に溶けやすいと、せっかく穴で老廃物を吸収したのに、体外に排出される前に溶けてしまいます。

それでは体外に排出することはできません。

 

 

しかし丁度よいことに、パラミロンは水に溶けにくい物質。

 

吸着した老廃物を体内で溶けることなく、体の外に排出しやすいことになります。

 

 

効果②：お通じが良くなる

ユーグレナ入りのサプリを飲むと通じが良くなりやすいと言われています。

この理由もパラミロンがあるおかげです。

 

 

一般的な食物繊維は人体で吸収することが難しいので、腸を素通りします。

その時に刺激になるので、腸の活動が活発になります。

 

結果、腸内の老廃物を出口に押し出しやすくなるのでお通じが良くなる…

という理屈です。

 

 

しかし、ユーグレナには野菜の食物繊維にあたる細胞壁がありません。

腸内活発化によるお通じ力アップは見込めない…

と思いきや、ここでパラミロンの登場です。

 

上でも書きましたが、パラミロンは食物繊維の一種です。

つまり、腸内では野菜の食物繊維と同じ働きをしてくれることが見込まれます。

 

無事にお通じ力アップとなるのです。

 

 

パラミロンでプラスチック！？

ちなみにですが、パラミロンからプラスチックを作ることもできるようです。

 

国立研究開発法人 産業技術総合研究所によると、

ミドリムシ（ユーグレナ）が作り出す多糖類（パラミロン）に、同じくミドリムシ由来の油脂成分（ワックスエステル）から得られる長鎖脂肪酸またはカシューナッツ殻由来の油脂成分で柔軟性をもつ長い鎖状部位と剛直な六角形状部位を併せもつカルダノールを付加して合成

 

…することでバイオプラスチックを作ることに成功したそうです。

 

 

引用文にはカタカナが多いのでざっくりまとめると、

パラミロン＋合成した油脂＝プラスチック

となるようです。

 

パラミロン、すごいですね。

 

 

なお、ミドリムシ由来のパラミロンにミドリムシ由来の油脂を使ってプラスチックを作っているため、

「ミドリムシを食べたら体内でプラスチックになる！？」

とも思われそうですが（？）、

油脂を合成するためには特殊な工程を経る必要があるため、ユーグレナを食べただけでは体内でミドリムシのプラスチック化は起こりません。

ご安心を。

 

 

まとめ

 ユーグレナ入りのサプリを飲んだ場合、
パラミロンの吸着効果のおかげで不要な油分や水分を体外に排出するデトックス作用が見込めます。 

 

また、パラミロンは食物繊維と同様の構造のため、適度に腸を刺激することでお通じもよくなります。

 

その他にも、パラミロンにはまだまだ可能性がありそうです。

 

以上、パラミロンのご紹介でした！